匠の部屋 / miracle3 corporation

　中古住宅の不動産有効活用として今ある形をベースにしたリフォームによる再生を幅広く提案、北海道を拠点に数多くの実績をもつ有限会社アクシエ代表取締役の荒木三希子氏に市場の現状とそれに対応した方策について話を聞いた。

　北海道でもアパートの過剰供給や収益物件人気が追い風となって路線価の倍以上で
取引されています。利回りは９％前後で推移しているにもかかわらず、取得した業者は
賃料や収益の継続的確保のため安易に低い家賃設定を行う手法が取られています。多くの業者は取得した物件を競争力のある物件に手を加えて付加価値をつけ、市場に
再投入する工夫に欠けているのが現状です。
さらに、中古市場でも大半の業者は現状の物件をそのまま流通させているため、多様化する顧客ニーズを捉えて魅力ある商品を提案することができないため、価格面で強気な販売ができないのが現状です。賃貸物件の賃料設定の場合も同様の考え方です。
これからは業者として収益を確保するには改修コストを抑えて、デザイン性を高めて市場ニーズのある顧客層向けに合わせてつくり変える商品提案(＝カスタマイズ)することが必要不可欠です。

　最近の顧客はインターネットを介して大量の物件情報を業者を通さずに入手することが可能になり、物件検索の選択肢が増えた分、どれを選択して購入(借りる)すれば良いか判断できません。こうした顧客に対して業者は不動産を供給するうえで顧客のライフプラン(生涯設計)を取り込んだリフォームや建て替え、賃貸物件の紹介などトータル的に提案することが大切です。
当社は創業以来一貫して施主と施工者が対等の立場で向き合った家づくりを目指し、『中古市場のデベロッパー＝顧客の代弁者』として顧客に接するサービスを提供しています。特に顧客の夢に応える住宅を目指して、中古物件に特化した再生事業を中心に事業展開しています。物件を当社で買取り、デザイン性を高めたリフォームで完成物件をモデルハウスとして再販する『ＡＣＴリ・デザインプロジェクト』を商品化しています。この販売方法だと訪れた顧客に対して販売とリフォームの両方を提案することが可能になり効果的です。さらに、フラット35対応型リフォームを実施することで顧客も融資を受けやすくなります。
どの時代においても『時は金なり』ということわざのように今ある不動産を迅速に活用することが業者に求められます。不動産を取り扱う業者はこの点に注意してほしいものです。

　同業他社との関係強化に取り組んでいきたい。不動産をベースとした協力企業とのネットワーク化で顧客情報を共有することで、協力企業のもつ個々の強みの部分を最大限活用したアイデアを提起して、顧客に応じた効果的な提案が可能になります。
さらに当社では、お客様に安心を提供できる家づくりを具現化するため、住宅の基本性能に関わる重要部分を保証するＪＩＯ(ジオ、日本住宅保証検査機構)に登録、地元工務店とタイアップし、常に住宅のバージョンアップを模索するなど中古市場においても新築に劣らない家づくりに取り組んでいます。
例えば、アパート・テナントオーナーや法人企業が保有する遊休地に対して需要の見込めるテナントの誘致や入れ替え、建物を取り壊して駐車場への転用、当社が土地・建物を一括・部分借り上げする―などオーナーリスクの低減を図る提案を協力企業と一緒に考えていく。さらに、当社の戦略商品、『ＡＣＴリ・デザインプロジェクト』の市場はまだまだニッチな市場であり、これから有望な市場であると考えられます。当商品のシリーズ化を全面的に打ち出すことはエンドユーザーにとってリフォームに関する当社の取り組みに理解が求められやすいと考えています。

＜会社概要＞
「ミラクル構法」北海道地区正規代理店
有限会社アクシェ
〒060-0005　札幌市中央区北5条西
17丁目4-4 BL*COME 3F
TEL：011-623-5077
FAX：011-623-5488
ホームページ：http://www.axie.co.jp

　この度は、有限会社アクシエの荒木社長様、この企画にご賛同いただき、ご取材にお応えいただきまして誠にありがとうございました。北海道という土地で、匠という名に相応しい大変アクティブな活動をされている女性社長である荒木様。出会いはある不動産協会でのイベントで弊社が「不動産ソリューションの解決策」というテーマにてブース出展していた際、アクシエ様と接点を持ちました。荒木社長は以前より不動産再生というキーワードで北海道の案件をコンサルティングされており、ちょうど「ミラクル構法」のバリューアップと既存建物有効活用など、社風にマッチングしたのだと考えます。地元との経営者様同士の繋がりも活発に行われており、その中からも多くの物件が案件として上がってくるのを楽しみにしております。北海道での「匠公開ミーティング」セミナーも何れ実現できたら面白いですね。